ベンチプレスの日本記録保持者で世界大会に出場する小林ナオコさん=平塚市明石町のチャンピオン平塚(カナロコ)

ベンチプレスの日本記録保持者で世界大会に出場する小林ナオコさん=平塚市明石町のチャンピオン平塚(カナロコ)

ベンチプレス競技の日本記録を持つ、平塚市在住の2児の母がいる。ブラジル国籍で日系3世の小林ナオコさん(46)。14日から南アフリカで開催される世界選手権に、47キロ級の日本代表として初出場する。「世界記録とMVPを狙う」と、世界を舞台に気後れすることなく、143センチの小柄な体に秘めた野心とパワーを披露する。

ブラジル・パラナ州出身の小林さんは、1990年に来日。結婚して平塚には2001年に移り住み、永住権を取得した。市総合公園でジョギングを始めた11年、平塚総合体育館のジムで「みんなが楽しそうに取り組んでいた」(小林さん)のを見たのがベンチプレスとの出合いだった。

競技歴半年で62・5キロを挙げて県大会を制すと、2年後には84・5キロの日本記録を樹立。今年3月には自己新となる92・5キロをマークするなど、右肩上がりの成長を続ける。日本協会の関係者も「オーラがある」と期待を寄せる。

特段、スポーツの競技歴はない。実家がブドウ農園で「幼少期から重い荷物を運ぶ手伝いをしてきたぐらい」と振り返る小林さん。「大会に勝つことで世界が広がり、より強い人を見つけられる。またその人に勝ちたい、と打ち込めてきたからかな」と明かす。飽くなき向上心も強さの秘訣(ひけつ)だ。

抜群の実績を重ねながら、これまで国籍が壁となり日本代表になれなかった。だが今春、長い居住歴などが考慮され、特例で念願の代表入りを果たした。

現在は大学生と高校生の子どもを育て、工場でのパート勤務の傍ら、スポーツジム「チャンピオン平塚」(同市明石町)で週3回トレーニングする。家族の理解、競技を通じて培った仲間への感謝も忘れない。「わずか5年でここまで来ることができた。恩返しに世界ランク1位になりたい」

代表入りで国際大会での記録も公認となる。現在の世界記録は小林さんの自己記録と同じ92・5キロ。練習では95キロを挙げたといい、世界新記録を視野に、分刻みの練習を重ねる。

Source: カナロコ by 神奈川新聞

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ポルトガル語で話しましょう♪

  • 2児の母: mãe de dois filhos
  • ベンチプレス競技: prova de supino
  • 日本記録: recordista no Japão

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