“夜の競技会”はそれでも足りない?

Source: Sankei WEST

ブラジルの工場で、コンドームをチェックする作業員。メーカーにとって五輪は〝かき入れ時〟なのかもしれない(AP)

ブラジルの工場で、コンドームをチェックする作業員。メーカーにとって五輪は〝かき入れ時〟なのかもしれない(AP)

今夏にブラジルで開かれるリオデジャネイロ五輪で、国際オリンピック委員会(IOC)から大会に参加する選手や役員らに無料で配られるコンドームの総数が史上最多の約45万個にのぼることが分かった。英大衆紙デーリー・メール(電子版)やAP通信などが報じた。

同紙などによると、4年前のロンドン五輪の際に配られたコンドームの数は約15万個。2000年のシドニー五輪の際は10万個~15万個、2004年のアテネ五輪は13万個、2008年の北京五輪も10万個だったとされ、今回は過去の五輪の相場の3倍~4.5倍の数ということになる。

45万個の内訳は男性用コンドーム35万個と、史上初めて配られる女性用コンドーム10万個。また、17万5000個の潤滑ローションも供給されるという。

リオデジャネイロ五輪は8月5日に開幕し、21日に閉幕。204の国・地域から約1万500人の選手、役員らが参加する予定となっている。45万個を単純に参加人数で割ると、1人あたり42.85個が行き渡る計算。17日間の大会期間中で45万個すべてが消費されるとすると、一晩当たりの使用頻度は1人約2.5個となる。

今回、これだけ多くのコンドームが配られることになった背景には、中南米で感染が蔓延(まんえん)しているジカ熱の影響もあるとの見方も出ているが、AP通信がIOCに問い合わせたところ、回答は得られていないという。一方、韓国紙東亜日報の日本語版(電子版)はIOC関係者が「安全なセックスのための措置だ。とくにジカウィルスの感染可能性を念頭に置いたものだ」と説明したと記した。

ジカ熱のウイルスは蚊によって媒介されることが広く知られているが、性行為によって感染したと推定される事案も報告されているという。

それでも足りない理由は…五輪の選手村は気晴らしの場?

デーリー・メールなどによると、コンドームは選手村の診療所や自動販売機で無料で手に入れることができる。また、オーストラリアの薬剤メーカーは自国の選手団に“抗ジカ熱ウイルス”コンドームを配るべく、世界的なコンドームメーカーと協力していくことを発表したという。

ともあれ、選手村でのコンドーム無料配布はいまや当たり前で、五輪前のお決まりの話題と化した感すらある。それでも、45万個は多すぎないか…。潤滑ローションも行き過ぎ感は否めない。

だが、東亜日報によると、「配り過ぎ」との声に対し、リオデジャネイロ五輪組織委員会の広報担当者は「これでも足りない。エイズとの戦争で重要な役割を果たすだろう」話したという。かつて米国の人気女子サッカー選手が自国メディアのインタビューで「参加選手の70~75%が性交渉していた。規律がなければ、選手村は『巨大な気晴らしの場』になってしまう」などと答えたこともある。リオの夜はどんな盛大な“競技会”が繰り広げられるのか-。

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ポルトガル語で話しましょう♫

  • コンドーム:camisinha, preservativo
  • 配る:distribuir
  • 五輪:Olimpíadas

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Silvia in Tokyo

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